新規事業立案の基本プロセス

事業アイディアを考えたらいいんだろ!と仰られる方がいますが、それは事業化までのプロセスの一部だけです。事業化するためには、調査や計画など様々な準備が必要になります。

ただし、プロセスは決まった型はありません。事業によってプロセスも変わりますので、あくまで一般的なプロセスとして参考にしてください。

基本プロセス(一般論)

これまでの経験を踏まえるとスモールに立上げ、仮説検証を繰り返し、事業化を目指すのが大コケせずに成功確度を高められるセオリーかと思っています。

というのも、これまで多くのベンチャーや事業会社の新規事業チームと関わってきましたが、仮設検証もせずにいきなり金・人を掛けて大博打をして上手くいったところを私自身は見たことがありません。

スピード感は大事ですし、時には大きな決断をすべき局面はありますが、しっかりとプロセスを積み上げていくことが重要だと思っています。ざっくりプロセスを示したものが下図になります。

新規事業を立ち上げるまでの基本プロセス(一般論)

仮説を立て、それを評価検証して、ギャップがあれば必要に応じてフィードバックする、それを繰り返しながら計画を固めていくという流れです。

プロタイピングの開発、評価にリーンスタートアップの手法を取り入れる場合も増えてきています。リーンスタートアップの関連書籍はたくさん出ているので詳しくはそちらを参考にしてもらいたいのですが、簡単にいうと「短時間、低コストで必要最小限のプロトタイプ(MVP)を試作して、それを評価検証しながらフィードバックを繰り返す」といった手法です。
そのことで、ユーザのニーズとのギャップを埋めることが出来るのと、いきなり巨額な開発費を掛けないので、時間・コストのリスクを抑えることが出来ます。

上記の流れで事業化までの準備を進めていくのですが、会社の意思決定に際して事業計画書が必要になります。事業計画書に盛り込むべき項目は事業内容によって変わってきますので、こちらもあくまで参考までに。

事業計画書に盛り込む項目(参考)

実は、この内容はベンチャー企業が投資家に対して用意する事業計画書とほぼ同じです。ベンチャーの場合は投資家から資金調達する訳ですが、事業会社の新規事業チームの場合は役員/上司から予算を獲得する必要があります。単に意思決定の対象者が違うだけで本質はほぼ同じだと思います。

過去の記事の「8.投資家へのサマリー資料のイメージ」と「7.事業計画」あたりをご覧ください。

投稿者プロフィール

nalab
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管理人:NaLa
元エンジニア
ベンチャーキャピタリスト
うどん県出身/関西在住