7.事業計画

急成長が期待できるビジネスプラン創り

ベンチャーキャピタルはリスクに応じた利回りを要求してきます。
ですので事業が本当にスケールするのかの可能性、EXIT(上場/M&A)時に得られるキャピタルゲインの大きさを事業計画を用いて十分に説明することが求められます。

事業計画の数字にロジックがなければ単なる絵空事になります。ターゲット市場の規模、ビジネスモデル、売上高、利益率、損益分岐点などを意識して作る必要があります。数字の裏にある「背景・根拠」から、事業の魅力、計画の蓋然性、成長性が見えてきます。

ターゲット市場の規模感

自社のサービス、モノをどの市場に対してどうやって提供するのか整理が必要です。どんなに技術が優れていてもターゲット市場をマッチして展開をしないと、事業拡大は難しくなってきます。

ターゲット市場がどのようなニーズや課題を抱えていて、それを解決することで、どれくらいの売上規模が見込めるのか、しっかり市場を分析して、ターゲットを定めることを「マーケティング」と言います。マーケティングについて語るとあまりにも膨大になるので、ここでは基礎的な話だけに留めておきます。

ビジネスモデル

ビジネスモデルとは、企業がどのような仕組みで収益をあげるのかを体系的にモデル化したものです。

ビジネスモデルを検討する際、自社サービスやモノをどのようなサプライチェーンで顧客に提供して、どういったお金の流れで自社の収益になるのかを整理して表現することが重要です。

事業化スケジュールと資金使途

ベンチャーキャピタルに対して、今後の事業化スケジュールと、その事業を進める為に具体的に何に対してどれだけの資金が必要なのか資金使途を整理する必要があります。とってもザックリですがイメージを示します。

研究開発、開発/運用、営業活動、事業開発など、具体的にどのようなスケジュールで進めていくのか時間軸で計画をまとめていきます。

資金使途については研究開発にいくら、開発/運用にいくら、営業費用や人員補充にいくらなど、調達した資金を何にどれだけ使うのかをまとめておきます。この資金を元手に事業成長するというストーリを立てるので、もちろん事業計画と連動しておく必要はあります。ここで示す内容は、あくまで基礎的な内容になりますので、参考までに整理をしてみてください。

事業計画書

ベンチャーキャピタリストは、事業計画の蓋然性について、かなり踏み込んで確認します。

例えば、売上の構成(内訳)、具体的な想定顧客、単価、販売数の計画など整理してみましょう。
KPIも明確に設定すべきです。KPIとはkey performance indicator の略で、企業目標の達成度を評価するための主要業績評価指標です。
売上をスケールさせていくには、何度も営業戦略、事業計画を練り直すことで目指すべき方向性が見えてきます。
原価・販管費についても、出来るだけ細分化して積み上げて整理することで、何にコストが掛かっていて、圧縮できる見込みはあるのかなど考えやすくなります。

上表は事業計画のサマリーになります。内訳の細分化、月次ベースに分解した詳細計画を練った上で年次ベースにサマライズするのが良いでしょう。更には売上を構成する要素(単価、販売数、販売手数料)や具体的な想定顧客なども考慮することで、より信ぴょう性の高い計画になります。

こちらのサイトには東証マザーズ上場を達成したベンチャーの売上、利益、成長率の1つの目安としてまとめられていますので、参考にしてみてください。

投稿者プロフィール

nalab
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管理人:NaLa
元エンジニア
ベンチャーキャピタリスト
うどん県出身/関西在住