2.ベンチャーキャピタルと銀行の違い
ベンチャーキャピタルは出資。銀行は融資。
ベンチャーキャピタルも銀行も同じ金融機関ですが、性質は大きく異なります。
ベンチャーキャピタルがお金を出すのは「投資」、銀行がお金を出すのは「融資」になります。
- 銀行からの融資の場合、ベンチャーは債務者で銀行は債権者の関係になります。よってお金を借り入れたベンチャーは、返済義務があります。
- ベンチャーキャピタルからの出資の場合、会社とその株主という関係になります。出資を受けたベンチャーは、株主に対して、返済義務はありません(キャピタルゲインで儲けるため)
簡単に関係をまとめると下表のようなイメージです。
銀行 | ベンチャーキャピタル | |
会社との関係 | 債務者 | 株主 |
資金の返済義務 | 返済義務あり | 返済義務なし |
出資者側の見返り | 金利 | 配当 |
ベンチャー企業への期待 | 借入金の元本と金利の返済 | キャピタルゲイン |
出資する際の審査においても、銀行は借入金の元本と金利の返済に対する「安心感」を評価して、ベンチャーキャピタルはキャピタルゲインに対する「将来の可能性と成長性」を評価しています。
以上の特性を踏まえて、以降で説明する資本政策をよくよく考える必要があります。
このブログでは、主にベンチャーキャピタルからの出資にフォーカスしてまとめていきます。
次回は、ベンチャーキャピタルの種類と、それぞれの特性について、まとめたいと思っています。
投稿者プロフィール
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管理人:NaLa
元エンジニア
ベンチャーキャピタリスト
うどん県出身/関西在住
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